
生理中のプール、どうすればいい?─現役水泳コーチが解説します─
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プールの時間に「今日、生理なんだけど…入ってもいいの?」って不安になったこと、ないですか?
本人はもちろん、保護者や先生も「どう対応したらいい?」って悩みますよね。
ここでは、現役の女性水泳コーチとしての現場の経験と、実際に役立つ対策をざっくり分かりやすくまとめます。難しい医療用語はできるだけ使わず、読むだけで「今日どうしよう?」が、パッと解決するように書きました。
まず結論:基本は「泳いでもOK」だけど、無理はしないで
結論から言うと、基本的に生理中でも泳げます。
ただし、出血が多い日や生理痛がひどい日は無理に入らない方がいいです。
大事なのは「準備」と「周りの配慮」。正しいモノを使ったり、着替えやシャワーの準備をしておけば安心して泳げます。
1.なんで「水の中だと出にくい」って言われるの?
水に入ると血が止まるわけじゃないんです。
水の圧力(=水圧)が外に出ようとするものを一時的に抑えてくれるから、泳いでいるあいだは漏れにくいだけ。
問題になるのは水から上がったあとです。上がった瞬間に出てきたりすることがあるので、その後の対策が肝心です。
ポイント:泳いでる最中は出にくい→上がった後に出やすい、を覚えておいてください。
2.当日の実用アドバイス(本人向け)
どの生理用品を使うのがいい?
おすすめ順に書きます。年齢や慣れで選んでくださいね。
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タンポン/月経カップ(使い慣れているならおすすめ)
→ 体の中で受け止めるので、泳いでるとき漏れにくい。使い方に慣れている人向け。 -
水泳用サニタリーショーツ(防水タイプ)
→ 体の外側で少量を受け止めるタイプ。吸水じゃないから水に濡れて膨らまない。タンポンが使えない人におすすめ。 -
普通のナプキン(単体で泳ぐのはNG)
→ 水に濡れると機能しないので、泳ぐときは単独での使用はあまりおすすめしません。着替え用として持っておくと安心。
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当日の持ち物&流れ
- 朝:必要ならタンポンを装着、もしくは水泳用ショーツを着用。暗い色のタオルを持っていくと安心。
- プール後:すぐシャワー!タンポン使用者はプール後に交換を。
- 持ち物:濃い色のタオル・ナプキン・予備の下着(念のため)
- 備考:体調が悪かったり出血がいつもより多いなら無理しない。先生や保健室に相談を。
3.先生・保護者ができること(現場での配慮)
- 授業前に「調子どう?」って声をかけてあげるだけで安心感が違う。
- プールサイドでの長い待ち時間を減らす工夫(座れる場所の用意や待機時間の短縮)。
- 周りに知られずに更衣室に行ける配慮(先に着替えさせるなど)
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補講や別メニュー(陸上トレーニング)を用意して、練習の機会を補填する。
小さな配慮で、生徒の安心感はぐっと上がります。
4.衛生面と気をつけたいこと
- プールは常に消毒や循環機構が働いているため、一人分の血が漏れたところで、プール自体が不潔になることは通常ほとんどありません。
- タンポン使用時の注意:稀に「TSS(トキシックショック症候群)」という危険な病気が起きることがあるので、タンポンは長時間使わない、指定時間ごとに交換する、使用方法を守ることが大切です。
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月経カップも使い方に慣れが必要。初めてなら保護者や保健室で相談を。
■タンポンが使えない・使いたくない人の現実的な対策
- 水泳用サニタリーショーツ+ナプキン(朝だけ):朝はサニタリーショーツ+ナプキンで登校し、着替え時に通常のショーツに+ナプキンに戻す方法楽です。
- 月経カップ:慣れれば便利。ただし使い方の練習が必要。
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保健室で相談:一人で悩まず、先生や保健室の相談窓口を使ってOK。
■よくある質問(FAQ)
Q:プールの水に血が混ざったらどうなる?
A:プールは消毒されているので、ちょっとした血で不潔になることはあまりありません。
Q:泳いでる間は本当に出ないの?
A:多くの場合、泳いでいる間は出にくいです。でも「完全に止まる」わけじゃないので、上がった後の対策は必須です。
Q:タンポンで感染症になるって聞いたけど?
A:正しい使い方を守れば問題は少ないです。ただし、長時間使わない、交換はこまめに、という基本を守ってください。
■現場コーチからの一言(私の経験)
現場で大切なのは、「準備」と「理解(安心感)」です。
替えの下着を持たせる、タオルは濃い色にする、保健室で短時間休ませる――こうした小さな準備と周りの小さな配慮で不安はかなり減ります。
また、タンポンやカップに抵抗がある子には、『水泳用サニタリーショーツ』がとても使いやすいです。吸水ではなく防水で作られているので、水中で膨らむ心配も少なく、更衣室に戻るまで安心感をキープできます。
■最後に:ひとりで悩まないこと!
生理は恥ずかしいことじゃないし、学校やスクールで話しづらかったらまずは信頼できる大人に相談してください。先生や保健室、保護者がサポートしてくれます。
「生理だからプールを諦める」なんて、もったいない。選べる手段を増やして、自分に合った方法で水泳を楽しんでくださいね!