
水中で経血は出ないって本当?実際の仕組みを徹底解説
Share
「水中では経血は出ない」って、聞いたことありますか?
学校の先生やSNSなどでも、そう言われることも多いですよね。
でも実際のところ、「まったく出ない」というわけではないんです。
では、どうして「出にくい」と言われているのか?そして「なぜゼロではない」のか?
この記事では、現役の水泳コーチでもあり、女性のカラダについて学んできた私が、
「水中での経血の仕組み」について、やさしく・しっかり解説します!
1. 「水中では経血が出ない」と言われる理由
まず、なぜそんな話が広まったのかというと、実際に水中では経血が出にくくなることは本当だからです。
その大きな理由が「水圧」です。
プールやお風呂のように体全体が水の中にあると、外から水の圧力がかかります。
この圧力が、子宮からの出口(膣の入り口)を軽く押さえるような状態になり、経血が「出にくく」なるんです。
イメージとしては、風船の口を少し押さえているような感じ。
完全にふさがるわけではないけれど、出にくくなる状態です。
だから、水中で急に経血が流れ出るようなことはほとんどありません。
それが「水中では出ない」と言われてきた理由なんですね。
2. でも実際は「ゼロ」ではない!
ただし!
ここがとても大切なポイントです。
水圧があるとはいえ、経血がまったく出ないわけではありません。
水中でも、体の動きやタイミングによっては少しだけ出ることがあります。
特に以下のようなときには、経血が外に出やすくなります👇
・プールから上がった瞬間(水圧が無くなる)
・くしゃみや力を入れたとき
・経血量が多い日
・長時間泳いだ後
つまり、「水の中にいる間はほぼ出ないけど、出ることもある」というのが正確な表現です。
医学的にも「水圧で出にくくなるが、完全に止まるわけではない」とされています。
3. じゃあ、どうすれば安心して泳げるの?
ここで大事なのは、
「経血が出るか出ないか」よりも、どうすれば安心して水泳に参加できるかです。
💡おすすめは「水泳用サニタリーショーツ」
生理中に泳ぐとき、タンポンを使う方法もあります。
手前味噌ですが、「水泳用サニタリーショーツ」という選択肢もぜひ考えてみてほしいです。
これは、普通の下着のように見えて、中に防水構造が入っている特別なショーツ。
見た目はシンプルなのに、しっかり経血をキャッチして、水の中でも安心して動けるんです。
特に「タンポンはちょっとこわい…」「入れるタイプは苦手」という人にぴったり。
小中学生でも安心して使えるように作られています。
4. 水圧のしくみをもう少しだけ科学的に解説!
せっかくなので、もう少しだけ「理科の視点」でも見てみましょう🧪
▶ 水圧とは?
水の中に入ると、深くなるほど「水の重さ」が体にかかります。
1メートル深くなると、体には1平方センチあたり約100gの力がかかるんです。
つまり、プールの中では体の表面が外から押される状態になっています。
この圧力が、膣の中の経血が外に出ていくのを「押し返す」ように働きます。
▶ でも水圧にも限界がある
子宮は筋肉の袋で、経血を外に押し出す力も持っています。
そのため、水圧よりも体の内側の力が強くなると、少しだけ経血が外に出ることがあります。
このとき出た経血は、水に混ざってすぐに拡散してしまうため、周りからは見えないことがほとんどです。
だから「気づかれにくい」んですね。
5. 学校のプール授業ではどうすればいい?
「プールの授業があるけど、生理と重なった…」
そんなときに知っておくと安心なポイントを紹介します。
🌸 ① 先生に相談してOK
まず、生理のときにプールを休むことは悪いことではありません。
無理せず、体調がつらいときは休んでOKです。生理痛やめまい、貧血があるときは特に大事。
もし出席したいけれど不安があるときは、信頼できる先生(女性教員や保健室の先生など)に相談してみてください。
🌸 ② タンポン or 水泳用ショーツを使う
どうしても泳ぎたい場合や、試合・大会がある場合は、
タンポンか水泳用サニタリーショーツを使用しましょう。
タンポンは体の中で経血を吸収するタイプ、
サニタリーショーツは体の外で防ぐタイプです。
どちらを使ってもOKですが、「どちらが安心できるか」は人によって違います。
最初は自宅のお風呂で試してみると、使いやすさが分かりますよ。
🌸 ③ 濃い色のタオル・水着を活用!
プールから上がるとき、水滴や経血の跡が気になることがあります。
そんなときは、濃い色のタオルやパーカーをサッと巻くと安心です。
また、水泳用サニタリーショーツは、外から見ても普通の水着に見えるので、
周りに気づかれる心配もほとんどありません。
6. SNSの「間違った情報」に注意!
SNSなどで、「水の中では絶対出ない!」という動画を見たことがあるかもしれません。
でも、それは正確ではありません。
本当は、「ほとんど出ないけど、出ることもある」です。
SNSでは、科学的な根拠よりも「わかりやすさ」や「インパクト」が重視されがち。
だからこそ、正しい情報を知って、自分の体のことをちゃんと理解しておくことが大切です。
7. まとめ:水中では出にくいけど、安心の準備を!
では、この記事のポイントをまとめましょう💡
・水中では水圧がかかるため、経血は出にくい
・でもゼロではない。体の動きや経血量によっては出ることもある
・タンポンや水泳用サニタリーショーツを使えば、より安心して泳げる
・学校では無理せず、体調に合わせて参加・休養を選ぼう
「水中で経血は出ない」は、半分本当、半分ウソ。
大事なのは、「自分の体を知って、自分で選べること」です。
水泳の授業や大会を、怖がらずに楽しめるように、
少しずつ「生理とのつきあい方」を学んでいきましょう🌸
💬あわせて読みたい
👉 生理中のプール、どうすればいい?現役水泳コーチが解説します
👉 水泳用サニタリーショーツの商品ページはこちら